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昭和40年代への誘い 〜〜〜 産業ロック製作所謹製
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中共、核ミサイル実験に成功
 本日は、各紙とも中共の核ミサイル実験のニュースで持ちきりです。まずは中共の発表したコミュニケから紹介しましょう。



新聞斜め読み




「中国、誘導ミサイルで核実験 正確に目標命中 ベトナム人民へ励まし 政府発表」
(朝日新聞昭和41年10月28日朝刊1面)


「【北京=野上特派員二十八日発】中国政府外交部新聞司は二十八日午前一時(日本時間同午前二時)誘導ミサイルによる核実験に成功したことを発表した。

【ANS=東京】二十七日夜の北京放送によれば、中国は同日、誘導ミサイルによる核実験に成功した。これについてのコミュニケは「一九六六年十月二十七日、中国は自国の国土上でミサイル核兵器の実験を成功裏に行なった。ミサイルの飛行は正常で核弾頭は予定した距離のうちで正確に目標に命中し、核爆発を実現した。今回の実験の成功は中国の科学技術と国防力が毛沢東思想の輝かしい光に照らされて、一そう大きな速度で発展したことを示すものである。これは中国人民が国防力を強化し、祖国の安全と世界平和を守る上でのいま一度のあらたな成果である」と述べている。

 コミュニケはさらに次のように述べている。

 中国人民解放軍、科学技術員、広範な職員、労働者は積極的に林彪同志の呼びかけにこたえ、毛沢東思想の偉大な赤旗を高くかざし、政治を先行させ、毛沢東著作を実際と結びつけて学び、活用し、プロレタリア文化大革命の推し進められているもとで、革命をしっかりやり、生産を促し、自力更生し、発奮して富強をはかり、衆知を結集し、協力する精神をもって今回の実験の円満な成功を保証した。
 これは毛沢東思想の偉大な勝利である。これは毛沢東思想がひとたび大衆によって掌握されるならば、すなわち巨大な物力を生じ、たぐいなく強大な威力を生ずることを十分に立証している。
 中国共産党中央委員会、国務院および中国共産党中央委軍事委員会は、今回の実験に参加した人民解放軍全指揮員、戦闘員、中国のミサイル核兵器の発展のため貢献した労働者、工程技術要員、科学工作者およびすべての関係要員に対して、熱烈に祝意を表する。
 彼らが毛主席の著作を実際と結びつけて学び活用してかちとった新しい成果を深く称賛する。彼らは一層切瑳(さ)たくまして、断固としてたゆむことなく、毛主席著作の学習を新しい段階に高め、新しい局面を作りだし、一層人の思想の革命化を促進せられたい。
 彼らが一層わが国の国防建設を強化し、国防近代化を実現させる闘争において、新しい、さらに大きな成果をかちとるよう希望する。現在、米国をはじめとする帝国主義者とソ連共産党指導部を中心とする修正主義者は、グルになって結託を強め、いわゆる核拡散防止問題で取引を行い、彼らの核独占の地位を維持しようとし、各国人民の革命闘争を破壊している。
 中国が核兵器を開発するのはまさに米ソが結託して核を独占し、核恐かつを行うのに反対するためである。中国人民がミサイルと核兵器を掌握したのは現在、抗米救国戦争を進めつつあるベトナム人民と全世界の革命的人民に対する大きなはげましであり、世界平和擁護にとってのあらたな貢献である。
 中国が必要かつ限度ある核実験を行い、核兵器を開発するのは完全に防御のためであり、その最終目標は核兵器を消滅するためである。
 われわれは再度宣言する。中国はいかなるとき、いかなる状況においても、先に核兵器を使用することはない。中国政府と人民はこれまでと同様、世界のすベての平和愛好人民、国家とともに終始変ることなく、核兵器の全面禁止と完全廃棄という崇高な目標のため、ともに奮闘するであろう。」


文革礼賛、米帝国主義・ソ連修正主義批判、ベトナム戦争貫徹と、現在の中共をめぐる全ての問題が触れられています。



「運搬手段開発示す 米の予想を上回る早さ 一連の「反中国会談」に反発」
(朝日新聞昭和41年10月28日朝刊1面)


「今回のミサイルによる誘導核実験の大きなねらいは、このほど世界各地で開かれた一連の「反中国会談」---マニラのベトナム参戦国首脳会議、モスクワの共産党九力国会議、ニューデリーの非同盟三力国首脳会談---などに対する"しっぺ返し"とみることができる。
 中国が昨秋いらいアジア・アフリカ(AA)地域で外交的後退をつづけてきたことは、西側諸国ではいまでは定説となった感がある。しかもベトナム戦争を中心とした国際共産主義運動の展開についても、ソ連圏ばかりでなく、北朝鮮、日本共産党の離反を招くという事態を生んできた。しかも、こうした情勢のなかで示威的に行われた米、ソ、非同盟諸国の首脳会議は、中国の国際的孤立化に拍車をかけるものとみる向きが多かった。
 しかし、これらの会議のなかに中国の影響力を無視できぬ動きがみえたことも見逃がせぬ事実であり、中国がこの時期を選んでミサイル核実験を行なった政治的意味は、大きいといわねばなるまい。
 一方、中国は現在、国内的には文化大革命を展開し、紅衛兵運動とも相まって、複雑な局面をむかえているが、中国首脳がこのような動きの最中で今回の実験を行なつたことは、国内の人民大衆の結束を固めるうえで大きなプラスになることも否定できまい。
 いずれにせよ、今度のミサイル開発のニュースは、中国の科学技術、防衛能力が非常なスピードで進んでいることを証明するものであり、核弾頭の小型化、軽量化に成功した以上、本格的な長距離弾道弾ミサイルを完成する時期も、かなり短縮されるものとみなければなるまい。こうした動きは米ソ両大国にとつても、中国の実力を「現実的」なものとして評価しなければならない時期が一段と近づいてきたことを示すものということができよう。」


朝日新聞による解説。『中国がこの時期を選んでミサイル核実験を行なった政治的意味は、大きいといわねばなるまい。』など、なんだか核実験を称賛しているような感じが...。



「中共、米ソ各体制に挑戦 誘導核ミサイルの成功 国政政局に圧力 毛・林路線の威信示す 開発、急速なテンポ」
(日本経済新聞昭和41年10月28日夕刊1面)


「【北京二十八日=鮫島特派員】中共は二十七日、中共本土で核弾頭誘導ミサイルの実験に成功したと発表したが、実験そのものについては「ミサイルは正常に飛んで、核弾頭は予定された距離の目標に正確に命中して爆発した」と簡単にしかふれていない。しかしこれは核兵器の運搬手段としてのミサイル実用化に大きく一歩を進めたものであり、中共の核開発がその運搬手段の開発とともに急テンポで着実に進んでいることを物語るものである。
 中共が二十七日行なった四度目の核実験は、ミサイルの利用に成功したという点で、過去三回の実験よりはるかに重大な意義を持つものである。政治的には目下開催中の国連総会が中国代表権問題を審議するのに歩調を合わせたとい.う点で、国際政局に"無言の圧力"を与えることは否定できないし、特にこのところ失われてきたAA(アジア・アフリカ)地域での中共外交の威信に新たな重味を加えよう。また最近一段と緊迫化を強めたベトナム戦争が米中突衝に発展した場合、核戦争の脅威を必然化するものであることを周辺諸国だけでなく、全世界にアピールしたという点からも国際的な波紋を引き起こさずにはおくまい。(中略)
 一方国際的には国連総会に出席している各国代表に中共を除外しての軍縮問題の討議や核拡散防止の努力がいかにむなしいものであるかを痛感させるとともに、中共の非加盟が国連の普遍性を根本的に傷つけている事態に対しても、改めて国際的な問題意識を呼び起こすものとみられる。(中略)
 またベトナム戦争がマニラ首脳会議後新たなエスカレーション(戦闘の段階的拡大)を展開する可能性が濃くなっている現在、米国の"核きょうかつ"戦術を封じる強力な力を誇示したといえる。今回の実験が国際共産主義運動の場での中共の立場を強めることになるかどうか。中共の文化革命をソ連や東欧諸国が軽視するのも結局はこの運動の成功した場合、国内に浸透するのを恐れるためであるが、それだけに核開発の進行を背景に中共が国際発言力を強めるのは、これらの国にとって決して好ましい現象ではあるまい。」


こちらは日経新聞による解説。核兵器開発によって中共の国際的な影響力が強まった、というおおまかな内容は朝日新聞と変わらないんですが、書き方の違いか印象がかなり異なりますね。



「中共の核ミサイル実験 各国の反響 拡散防止に障害 代表権問題には不利に 国連」
(毎日新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【ニューヨーク国連本部二十七日波多野特派員】中共の原爆ミサイル実験成功のニュースは二十七日午後、南西アフリカ問題で大もめにもめていた国連に複雑な波紋をまき起こした。中共と直接対立する国府代表部筋は「中共の原爆ミサイルがいま直ちに極東における力のバランスをくずすことにはなるまいが北京政権が核保有国になろうとしているのは近隣諸国を力で抑圧し、服従させようとしているからだ」と述べ、核拡散防止、地下核実験の停止などを目ざしている国連の軍縮努力へのあからさまな挑戦であると非難するとともに、これでかえって中国代表権問題については国府側の立場が有利になろうとの見解を明らかにした。(中略)
 また二十六日、カナダ代表が述べたように、実際に効果のある軍縮の実現を望むならば、いやがおうでも中共を無視するわけにはいかないという国際世論がこれからはいっそう強まるだろうし、そうなれば国連における中国代表権問題にも少なからぬ影響を与えずにおかないと予想される。中共の核武装計画の進展にともない、その国際政治に占める比重が大きくなればなるほど、中共を抜きにした国連というものの権威は下がるわけで、今後国連はいかなる問題についても"国連外の巨人"中共の大きな影をますます意識せざるをえない状態になるであろう。」


「加盟支持派に好材 国連の反響軍縮討議に緊迫感」
(読売新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【国連本部・牧野特派員二十七日発】中国の核ミサイル実験成功は国連総会にもショックを与えた。ことに核拡散防止を中心とする軍縮問題の討議にこれまでにない緊迫感を高める一方「中国を含まぬ軍縮」の前途に対する悲観論は強まるだろう。十一月下旬に予定されている中国代表権問題では、こうした新事態が「中国加入支持派」の立場を強めることになるかもしれない。(中略)
 中国代表権問題ではこんどの実験を材料に一、二票くらい中国派に有利に傾くとの見方もでているが、票の行方はともかくとして「だからこそ中国を加入させるべきだ」との中国支持派の論拠に好材料を与えた形で、同問題の審議に微妙に響くことも予想されている。」


国連での反応も分かれているようで、国連での代表権問題で中共の国連加盟は遠のいたと国府筋は述べていますが、一方で核兵器をもった大国を国連外に置くことに無理があるという意見も根強いようです。



「外務省、驚きの色 直ちに抗議へ」
(朝日新聞昭和41年10月28日朝刊1面)


「中国がミサイルによる核実験に成功したことについて外務省は、二十七日夜、詳細が判明するまでは、はっきりした見解は差控えたいとしながらも、とくに今回の実験がミサイルによって行われた点について「予想外のことである」と驚きの表情を示した。
 同夜、外務省が示した非公式見解は次の通りである。
一、今回の実験成功の報道が事実であるとすれぽ、中国にとっては四回目の核実験である。中国の実験準備が相当進んでおり、十一月末ごろには水爆を中心とした実験が行われるのではないかという米国筋の非公式情報を外務省は入手していた。しかし今回の実験がミサイルという運搬手段の開発まで進んでいた点は、予想外のことだった。
一、日本政府はかねてから、いかなる国のいかなる核実験にも反対するという態度を明らかにしてきており、中国の過去三回の核実験についても、そのつど抗議の意思表示をおこなってきた。中国がこれを無視し、四度実験をおこなったことはまことに遺憾である。中国政府に対し、このような危険な実験をおこなったことに抗議したい。
一、核拡散防止条約が成立する可能性が強まっているときに、このような実験を行うことは、世界の世論の大勢にさからうものである。
一、中国国内における最近の動きと今回の核実験との関係、また国際政局およびわが国への影響などについては、今後、詳細な事実をつかんだ上で的確な判断を下したい。」


これまでの中共の核実験の日時が毎日新聞に載っていましたので、載せておきます。


「これまでの中共核実験」
(毎日新聞昭和41年10月28日朝刊1面)


「これまでの中共核実験
▽第1回64年10月16日
▽第2回65年5月14日
▽第3回66年5月9日
▽第4回66年10月27日」


実験のたびに抗議をしてきたとのことですが、残念ながらこれまでの口頭・文書による抗議などは、何の效力も発揮しなかったようですね」。



「米、慎重な反応 情報とのギャップ」
(読売新聞昭和41年10月28日夕刊1面)


「【ワシントン小川特派員二十七日発】第四回中国核爆発実験について米政府の反応は慎重である。米原子力委員会の二十七日夜の発表はロブノール地域で核爆発があったことを確認するだけの最小限度の事実を明らかにしたもので、北京発表のいう核弾頭をつけたミサイルの発射については情報がないとして、否定も肯定もしていない。しかも、原子力委の発表がまる半日おくという異例な慎重さで行なわれたことは、中国側発表を額面通りに受け取れないでいる米政府の疑惑、またその背景としてアメリカの情報機関がこれまでに探知した諸データとのギャップが存在することを暗に示したものと解されている。(中略)
 米国務省は実験内容と離れて中国側の政治的意図に大きな関心を寄せている。これまでの中国実験が十月と五月に限られているにせよ、北京がマニラ会議の直後、ジョンソン大統領のアジア歴訪中という時期を選んだねらいは明らかであり、核拡散防止をはじめ米ソの外交的接近にゆさぶりをかけ、また、北ベトナムに"徹底抗戦"の拍車をかけようとしていることも発表に明らかだが、むしろ北京が何らか劇的な形の発表をしなければならなかった国内事情からの必要に注目している。」


米国が、本当のところでどこまで知っていたかは分かりませんが、ジョンソン大統領のアジア歴訪中というのは、イヤなタイミングだったでしょうね。



「ソ連に深刻な脅威 タス、わずか21語で報道」
(読売新聞昭和41年10月28日夕刊1面)


「【モスクワ森本特派員二十八日発】ソ連は中国のミサイル核実験成功について、これが文化革命のさなか、とくに反ソ機運が異常に高まっているなかで行なわれたことを重視している。この実験成功を、ソ連ではタス通信が新華社電を引用してわずか二十一語(英文)で事実を伝えただけである。これは過去三回の中国核実験成功のさいと同じ態度で、ソ連は一貫して中国核実験の反響を極力小さいものにしょうとしているようだ。しかし、この態度は逆にソ連が中国核開発の進展を深刻な問題として受け取っていることを実は示したものともされ、とくに今回の実験は次の点でソ速に大きな衝撃を与えたとみられている。
 一、この実験が文化革命のさなかに行なわれたこと。ソ連は文化革命を中国の内外政策の行き詰まりから生まれたものとみているが、その最中に行なわれたこの実験は、毛路線の健在を跨示する目的をもっていることは明らかだ、とされている。また、これが中国の外交的巻き返しの一つの契機になるのではないか、とも警戒している。とくに、文化革命が反ソに貫かれていることから、この実験がアメリカに対する以上にソ連に対する"挑戦"だとも受け取られよう。
 一、中国はこの実験によって、核兵器運搬手段の開発に着々と成功していることを証明した。アメリカ以上ともいえるほどに悪い関係にあり、しかも長い国境線を接する中国が、押しも押されぬ核保有国としての立場を確立し"人民軍プラス核兵器"の軍事体刷の完成を急いでいることは、ソ連の長期的な軍事外交政策に重大な影響を与えることは疑いないとされている。」


一方のソ連も、米国同様かなり衝撃を受けている様子。というか、米国よりも深刻かもしれません。文化大革命に乗じて東欧の体制固めを進めていただけに、この問題ではまた頭を痛めそうです。



「ドゴール外交を正当化 仏論評」
(読売新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【パリニ十七日発UPI=共同】フランス政府筋は二十七日、中国の誘導ミサイルによる核実験成功につき「われわれは別に驚いていない。予想以上に速い中国の技術的進歩は、すでに二年前、中国承認に踏み切ったドゴール外交の方針を正当化するものである」---との見解を表明した。」


「「北」への励まし 米大統領旅行に対抗 フランス」
(毎日新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【パリニ十七日林(勝)特派員】中共が二十七日、ミサイルによる核実験に成功し、米ソについで「核クラブ第三の巨人」(フィガロ紙)となったことについて、仏当局はなんらの公式反応を示していない。しかし二十八日付の朝刊各紙は(1)中共が第一回の核実験からわずか二年で核弾頭の小型
化に成功し、運搬手段を手中にした開発テンポの早さに驚くとともに(2)この実験が極東旅行を通じて米国の同地域における影響力の大きさを誇示しようとしているジョンソン米大統領に向けられたものと受け取っている。この開発のテンポの早さからみて、中共が核ミサイルを実戦化するのも間近であり、アジア諸国、なかでも核開発能力を持ちながらなお核戦力採用に踏み切っていない日本、インドに与える心理的ショックの大きさを指摘している。
 とくに中共のコミュニケがこれまでの実験のさいに発表されたものにくらべて調子の激しい点、また中共が核ミサイルの所有は「英雄的ベトナム人民に対する励まし」とのべている点が注目を引いている。なぜなら中共核戦力が実験的段階にある限り、この「励まし」は単なる精神的な力に過ぎないが、中共核開発の速度からして明日にでも実質的な現実の「励まし」となる可能性が強いからだ。
 フランスは中共の核開発には直接の脅威は感じていない。しかし独自の核戦力の理論を進めてきた。ドゴール大統領も核軍縮のためにはジュネーブの十八ヵ国軍縮会議のような非核保有国も含めた多数国会議の形式ではなく、中共を含めた核保有五大国だけで話し合うことを主張している。」


フランスの反応についての報道二つ。『すでに二年前、中国承認に踏み切ったドゴール外交の方針を正当化するものである』とは、いかにもフランスという反応ですなぁ。フランス自身、かなり無茶して核兵器を作ってましたよね。もう一つ気になるのが『この開発のテンポの早さからみて、中共が核ミサイルを実戦化するのも間近であり、アジア諸国、なかでも核開発能力を持ちながらなお核戦力採用に踏み切っていない日本、インドに与える心理的ショックの大きさを指摘している。』という報道。ヨーロッパから見ると、日本は『核兵器を持てるのに持たない国』なんですね。



「動揺の色かくせないインド」
(毎日新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【ニューデリー二十八日坪上特派員】中共の核ミサイル実験成功について、二十八日朝のニューデリー各紙は北京または東京からの報道を簡単に伝えただけで、トップに扱っているのは一紙もないが、各方面に動揺の色は争えない。これまで三回の爆発実験に成功した以上、運搬手段も開発されているのは当然であるとしても、ミサイルの開発がこのように急速に進んでいるとは考えていなかったからである。
 非同盟三国会議でも、イスラエル、西独をそれぞれ意識したアラブ連合とユーゴはともあれ、まず核拡散防止をと主張したのに対して、ガンジー首相は中共を意識して核拡散は全面核禁止に結びつかねば意味がないとのべたといわれる。会議コミュニケにもうたわれた中共も含めた世界軍縮会議開催はますます急を要するものとなったわけである。
 これとはうらはらに、インド国内に再び核兵器開発の声が高まることは必至である。」


インドの衝撃は大きいでしょうね。ソ連も似たような恐怖感を持っているでしょうけど、中共と最も険悪な国ですから。



「韓国に衝撃」
(毎日新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【ソウルニ十八日近藤(隆)特派員】中共のミサイル核爆発成功は韓国政府に衝撃を与えており、ジョンソン米大統領の訪韓によるジョンソンー朴(パク)会談にも重天な影響を及ぼそう。ジョンソン大統領と朴正煕(パク・チョンヒ)韓国大統領との会談の中心議題は、経済援助と軍事問題といわれている。」


ここもインド同様、かなりの恐怖感があるでしょう。現在、北朝鮮は中共と仲違い気味ですが、いざとなればどう転ぶか分からない国ですし。



「来年中に実戦期に」
(毎日新聞昭和41年10月28日朝刊1面)


「岡本哲史東工大教授の話  予想された時期だ。一九五九年ごろ中共は"人工衛星を打ち上げる"と公表しており、このころすでにかなり大規模なロケット開発に着手していたと考えられる。(中略)
 IRBMと並行して当然ICBM(長距離弾道弾)を開発しており、米ソの例からIRBMとICBMの差は一年ぐらいなので、これもニ-三年後には完成するのではないだろうか。アメリカとは推力、誘導性能、核弾頭の小型化といった点で比較にならず、当分は心理効果の方が大きい。」


「実戦用にほど遠い」
(毎日新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【ロンドンニ十七日関口特派員】二十七日中共政府が行なった核ミサイル発射の発表について、英国の軍事筋ではミサイルも核弾頭もきわめて初歩的なもので軍事的実用段階にははるかに遠いものであり、これに過度の重要性を与えるのは誤りだとの見解が圧倒的である。しかし中共のロケット開発が初歩的なものであっても、その射程が徐々にのびて日本、インドなどの重要都市を射程内に含むようになれば、アジアの軍事的バランスをくずす可能性が強いので英軍事筋では英戦略に再検討を加える必要があるかもしれないと考えている。
 英国の軍事情報機関ではすでに中共が新彊省にロケット発射実験場を持ち、いずれきわめて初歩的なミサイルの実験が行なわれることについては予期していた。特に米国のロケット研究にかなり大きな役割を果たした中国系科学者が中共に帰り、その後三回にわたる核実験と並行してミサイル開発が最優先的に中共政府の手でとり上げられていたことも事実とされていた。」


中共の開発したミサイルの能力についての記事二つ。『米国のロケット研究にかなり大きな役割を果たした中国系科学者が中共に帰り、その後三回にわたる核実験と並行してミサイル開発が最優先的に中共政府の手でとり上げられていたことも事実とされていた』というのはちょっと驚きですね。どうやって、米国を抜け出したんでしょう。



「興奮にわく北京市民 核ミサイルの成功 "毛・林体制の勝利" 深夜、続々祝賀デモの波」
(読売新聞昭和41年10月28日夕刊2面)


「【北京・関特派員二十八日発】中国の核ミサイル発射実験の成功は人民日報号外や北京放送の二十八日午前一時過ぎの特別臨時ニュースで一般市民に伝えられた。これまで三回の核実験にくらべて発表の時間がはるかにおそく、寒風の吹きすさぶ深夜だったが、二時すぎには天安門にイルミネーションがつけられ、北京市民や北京に滞在する地方紅衛兵が隊列を組み毛主席の肖豫を掲げ、赤旗をなびかせてぞくぞく中南海の党中央委と国務院をめざして行進していった。
 午前三時になると、.国務院前は早くも手に手に毛沢東語録を掲げて四方から押し寄せた紅衛兵の大軍でいっぱい。交通整理の巡査たちが、きびしい寒さの中で汗だくの奮闘ぶりだ。
 外人記者がタイプを打ちに押し寄せた深夜の電報局には、紅衛兵が出張して親切に記者たちに号外を配ってくれる。実験成功の今度の新聞発表では「毛沢東思想の偉大な勝利」をうたった上に、とくに「林彪同志の呼びかけにこたえて」実験の成功が生まれたとうたっていることが目新しい。それはなぜかと紅衛兵に聞くと「こんどの実験成功は毛主席の著作を活学、活用した結果であり、それを教えたのは林彪同志だ」という答えが異口同音に聞かれた。
 国務院へ実験成功の祝賀におしかけるデモ隊のドラとタイコの音は夜のしじまを破って、いつまでも鳴り響いた。午前六時過ぎには静かな横丁の奥に住む人たちも表通りの騒ぎやニュースを聞きつけて騒ぎだし、おとなも、子供も実験の意味のわかるものも、わからぬものも興奮に包まれていた。「イデオロギー領域での階級闘争」という複雑な文化革命に明け暮れている中国では、核ミサイル実験の成功は五月の初歩的水爆実験の成功いらいのすっきりした「毛沢東思想の勝利」であり、それだけ民衆の喜びと興奮も明るく手放しである。「毛主席万歳」の声は一日中続きそうだ。
 朝日がのぼりはじめた午前七時現在、北京市内は今度の実験成功は「毛沢東思想の偉大な勝利、文化大革命の輝かしい成果」という号外の見出しの文句にはじまる実験成功をたたえた大きなビラが、各所にはり出され、天安門前の大通りは、党中央委と国務院へお祝いに行くもの、帰るもので長だの列をつくってデモ行進している。」


「未明、慶祝デモ 紅衛兵、はしゃぎまわる」
(日本経済新聞昭和41年10月28日夕刊1面)


「【北京二十八日=鮫島特派員】ミサイル核実験成功のニュースはこのところ文化革命の進展で興奮状態にある北京に新たな興奮を加え、"偉大な毛沢東思想の成果"を祝うデモ隊が寒風で零下五度にいてつく北京の夜をかね、太鼓のけん騒で埋めつしくた。
 実験成功のニュースが流れたときにはほとんど人通りのなかった長安街は、午前二時すぎごろから号外を奪い合う人でにぎわい始め、同三時ごろには紅衛兵たちが慶祝デモを繰り広けて政府国務院正門に押しかけ始めた。特に各地から上京して滞在中の紅衛兵は合宿キャンプから歓声をあげて飛び出し、白い息をはきながらのかけ足デモで集まり、長安街はまたたくうちに車も通れなくなるほど。過去三回の実験の際はできるだけ興奮を押えようとする表情があったものだが、今回は底抜けのはしゃぎぶりで、国際的な反応など気にしないすなおな喜びかたというほかにあ風景である。異常な興奮は夜明けとおもにいっそう高まり二十八日中続くとみられる。」


中共国内の反応の記事二つ。手放しの喜びようですな。紅衛兵の暴れぶりで国内ではかなり鬱屈していたのが、一気に解放された感じ。敗戦後の日本で、"フジヤマのトビウオ"こと古橋廣之進さんが水泳で世界新記録を樹立したような雰囲気です。



「劉主席とトウ書記を痛撃 北京の壁新聞が名指しで」
(毎日新聞昭和41年10月28日朝刊1面)


「【北京二十七日高田特派員】二十七日北京市内にはり出された北京師範大学、人民大学紅衛兵の壁新聞は一部のふせ字こそ使っているが、明らかに劉少奇国家主席、トウ小平党総書記の二人の名前をあげて批判、二人を反革命の"黒募"であると暴露、追及した。とくに劉主席については二十七年来、党の基礎文献となっていた同主席の「共産党員の修養を論ず」を「反毛沢東思想の書」として批判した。この二種の壁新聞によって毛沢東党主席、林彪国防相の党主流派が、一年余りの時間と、七億人民を動員し、国際的孤立にもあまんじて推進してきた「文化大革命」が最終段階に突入したことが推測される。(中略)
 北京師範大学の壁新聞は「大慶油田の英雄たちの顔に"黒い線"をぬりつけることを許さない」「なぜ大慶展覧会に劉××、トウ××(原文のまま)の姿をクローズアップさせるのか」と大書した赤、黄二色のビラとともにはられており、活字印刷のしっかりしたものである。名前の二字をふせ字にした劉とトウが劉少奇とトウ小平を指すことは一目りょう然である。」


今日は中共がらみのニュースづくしの感がありますが、もう一つ。かねてから失脚説が流れていた劉少奇国家主席への攻撃が本格化してきたようです。まだ、『××』と伏せ字を使っているところを見ると、まだまだ内部抗争が終わったわけではないようですが。



今日の殺伐




「隅田川に女の足首 イカダについて流れる」
(毎日新聞昭和41年10月28日夕刊11面)


「二十八日午後二時ごろ、東京荒川区南干住四丁目○番地、国鉄貨物専用線隅田川駅構内のハシケ用ドックに到着したイカダに、人間の右足首かひっかかっているのをイカダの荷揚げ作業をしていた足立区、イカダ業、新孝一さん(三三)が発見、南千住署に届け出た。
 足は女性のような、きゃしゃなもので、くるぶしの上約三センチ付近から切り取られており、かなり白っぽくなっていることから、死後十日くらい経過している。イカダは午後一時四十分ごろ月島から上げ潮にのって到着したもので、同署は作業員などから事情をきくとともに、犯罪に関係あるかどうか調べている。足首はスクリューで切られたものらしい。」


隅田川に華奢な女性の足首が...。乱歩のような猟奇的な雰囲気がありますね。
| - | 23:48 | comments(4) | trackbacks(3) | pookmark |
国際的な孤立の中で、核開発へ乗り出す...。現在の北朝鮮と同様なことを、かつて中国が実行していたのですが、金正日はこの時のことを念頭に置いているのでしょうね。

40年前の核開発は、世界に大きなインパクトを与え、孤立化した中共の支えとなりました。これを先例としている北朝鮮は、残念ながらちょっとやそっとの経済制裁では核開発をあきらめないのではないかと想像されます。
| 産業ロック製作所長 | 2006/11/26 11:57 PM |

私は書く、従って私は存在している
| spyware | 2007/10/05 10:47 PM |

私は書く、従って私は存在している
| piczo | 2007/10/09 1:24 PM |

私は書く、従って私は存在している
| 130935 | 2007/10/10 12:17 AM |










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