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昭和40年代への誘い 〜〜〜 産業ロック製作所謹製
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物騒な38度線と文化の日
 今日は文化の日。東京・池袋では、隣接するライバルデパートの間に避難橋がかかったそうです。

「避難橋できる 池袋の二つのデパートの間に」
(朝日新聞昭和41年11月3日夕刊10面)


「地上二十一メートルのデパートの屋上同士を結ぶ避難橋が、三日東京・池袋駅東口の「西武」「丸物」両百貨店の間に完成、開通式をかねた避難訓練が行われた。
 この橋は、三年前西武デパートの火事で七人の焼死者を出して以来、両デパートの関係者が「競争よりもまず安全を」と話しあい、計画をすすめてきたという。
 両デパートの間隔は、三・五メートル。橋は、幅三メートル、長さ七・五メートルの鉄筋コンクリート製で、ふだんは、サクをしめておくが火事が起きればすぐに開いて、客を避難させる。」

北側の丸物百貨店と南側の西武百貨店がつながったそうです。商売敵も、災害となれば話は別ということですね。



新聞斜め読み




「北朝鮮が米軍攻撃 七人死亡 非武装地帯の南 国連軍発表」
(毎日新聞昭和41年11月3日朝刊1面)


「【ソウル二日近藤(隆)特派員】韓国駐留の国連軍当局が二日発表したところによると、同日午前三時十五分、北朝鮮と韓国をわける非武装地帯の米第二歩兵師団警備地区の南方八百メートルの地点で、米兵七人、カチューシャ(在韓米軍に編入されている韓国兵のこと。総数一万といわれる)一人がパトロール中、突然手投げ弾攻撃を受け、米兵六人とカチューシャ一人が死亡、残りの米兵一人も負傷した。
 負傷した米兵の話によると、攻撃を加えた相手側は北朝鮮軍の軍服を着ており、攻撃地点付近から共産国製の武器が発見された。国連軍側は事件を重視、最近発生しているといわれる一連の休戦ライン侵犯事件と合わせ、軍事停戦委員会の本会議開催を要求したが、ここで抗議を申し入れる。」


在韓米軍に編入されている韓国兵のことを『カチューシャ』と呼ぶとは知りませんでした。



「大事に発展の恐れも 衝突重なる朝鮮休戦ライン付近」
(毎日新聞昭和41年11月3日朝刊3面)


「韓国と北朝鮮をへだてる休戦ラインでの衝突はしばしばあるが、二日の事件も含めて、最近大きな衝突が重なっているのが注目される。十月十一日未明にはやはり休戦ライン付近の日本海上で、韓国駆逐艦が北朝鮮の武装船と砲火を交えた後に撃沈している。七月二十九日夜、一月二十六日にも同様事件が起きている。
 一方、北朝鮮側は、九月末から十月末にかけて国連軍(韓国軍と米軍)が非武装地帯内に機関銃や迫撃砲を持ち込み、十月二十日には休戦ライン東部で戦車砲や小銃弾数百発を撃ち込んだと非難し、国連側は十月中旬に休戦ラインで北朝鮮が韓国兵一人を殺し、一人を連れ去ったと反論している。
 休戦ライン付近に限らず、咋年からは韓国南部でも武装怪漢に農夫が射殺される事件が連続したことがあり、韓国や米軍当局の説明では、こうした衝突のほとんどは、韓国内に北朝鮮の武装スパイが潜入してくるために起こっている。
 今回の事件で米軍パトロールを攻撃した"北朝鮮の軍服をまとった者"の正体は不明だが、休戦ラインをはさんで互いに核戦争に耐えるように陣地を強化し、緊張が高まっている折りのできごとである。こんどのような事件が連鎖反応的に拡大して大事に至る危険性を休戦ラインは常にはらんでいることを知っておかねばならない。」


ベトナム紛争や、中ソの険悪化の中、38度線付近もキナ臭くなってきたようです。ジョンソン大統領の東アジア歴訪に対するリアクションなのでしょうか。



「叙勲にかがやく ある人生 「わたしゃ幸せもん」桂文楽師匠 誕生日と二重の喜び」
(毎日新聞昭和41年11月3日朝刊14面)


「「私がどうして勲章てえものをいただけるのか不思議だ。ただもうありがたいというほかない」ーー古典落語の育成と発展につとめた功で、勲四等瑞宝章を贈られる落語の桂文楽師匠(七四)=東京台東区上野一の二の二・本名並河益義"は、受章の感想をこのように語った。
 高座生活ざっと五十七年。古典落語の第一人者。二十九年には芸術祭賞、三十六年に紫綬褒章をもらい"喜び"はこれで三度目。
 受章はいつも"文化の日"だが、この日はちょうど自分の誕生日とあって、会見中もたびたび「わたしゃしあわせものですよネ」ということばがとびだした。
 「芸の道てえもんはきびしいもんで、生涯勉強ですよ。勲章をもらったからといって修業はおろそかにできません」と、右手に扇子を持つ手が、つい高座調になる。
 落語協会長を去り、最高顧問におさまったいま若手の育成に余念がない。最近とくに健康に気を使うようになり、タバコも断ち、好物の日本酒もちょっと晩しゃくするだけ。しかし何よりの若返り法は三年前から始めた義太夫だ"奇声をはりあげる義太夫道楽をテーマにした"寝床"は師匠の名人芸といわれているが、師匠の義太夫のきき役はもっぱら夫人の寿江さん(六八)だけという。」


文化の日ということで、叙勲者の記事が出ています。文楽師匠も三度目の受賞。今度は勲四等瑞宝章。記事中では、『義太夫のきき役はもっぱら夫人の寿江さんだけ』とありますが、小さん師匠のお話では、落語家連中のおかみさんを鰻で招待して聞かせているらしいですが。



「法王が認めた避妊法 勲二等旭日重光章 荻野久作氏」
(日本経済新聞昭和41年11月3日朝刊15面)


「【新潟】婦人の受胎期に関する荻野学説で世界中に知られた荻野久作さんは八十四歳。いまでも週三日、新潟市内の医院で外来患者の診察に当たっている。
 「学会雑誌に婦人の排卵期と受胎期の新説を発表したのは大正十三年ですからね。もうカビのはえたような学説ですが、叙勲を受けることになって身に余る光栄です。当時はずいぶん反対意見がありましたね。いまだに荻野学説はあてにならないという人もあるが私は四十二年間これが真実だという誇りを持ち続けてきました」と顔をほころばせた。この自信が、昭和三十三年ローマ法王に荻野式避妊法を認めさせることになったのだろう。
 「以前は、おおぜいのご婦人の相談にのりましたが、いまは診察に追われてゆっくり相談に応じるヒマがないのが残念で……。病院に出ているとからだの調子がいい」ときれいな白髪をなでながら元気そのもの。」


オギノ式でおなじみの荻野先生も受章。大正13年の学説で昭和41年受章とは、随分間のあいた話ですな。記事中『昭和三十三年ローマ法王に荻野式避妊法を認めさせることになった』とありますが、たんに『器具を使わない自然避妊法は許す』程度の話だったと記憶しているのですが、本当に法王が『オギノ式はOK』ってお墨付きを出したんですかね。



「もめる自衛隊バンド 商店会の計画に反対運動 武蔵野まつり」
(朝日新聞昭和41年11月3日朝刊14面)


「東京・武蔵野市でこの六日商店連合会など主催の「武蔵野まつり」が開かれるが、これに陸上自衛隊のブラスバンドを頼んだことをめぐって杜会党などが反対運動を始めた。社会党員の市長はことの成行きにびっくり。あわてて大会名誉会長を辞退し、パレードにも不参加を表明したが、主催署側は「予定通りやる」と強腰。反対派は反対派で五日に総決起集会を開くなど、てんやわんやの騒ぎになった。
 このお祭は同市の商工会議所、商店連合会が商工振興と、戦後市制をしいたばかりで年中行事のない同市に新しいお祭をつくるのとをねらって八年前から市、市教委後援で開いてきた。ことしは正午から行われる仮装パレードが呼びものだが、そのまん中に陸上自衛隊練馬駐とん部隊のブラスバンドを招いたのが騒ぎのタネ。自衛隊から参加するという返事があり、これを聞いた社会党武蔵野総支部、共産党武蔵野市委員会、武三地区労協の三者が「平和な全市民的行事である武蔵野祭に自衛隊ブラスバンドとは非常識。憲法違反の自衛隊を礼賛する風潮を助長する気か」といきり立ち、後援の市に抗議書を突きつけた。
 同市の後藤喜八郎市長はれっきとした社会党員。バンドの件は前から知っていたようだが、支持団体にこうはっきり反対されては知らん顔もできず、その日の夕方には大会名誉会長を辞退した。
 主催者側は「市長がやめるならやめてもいい。とにかく自衛隊のブラスバンドでパレードをやるんだ」と強硬。
 一方、革新系団体は「当日まで市民にビラをまいたり、集会を開いたりして、自衛隊の参加を阻止する」と、両者とも対決ムードを強めている。
後藤市長の話 わたしも自衛隊の参加は好ましくないと思い、主催者側に再三申入れたが、商工振興の名目があるので市としての後援はそのまま続ける。」


ブラスバンドごときに目くじらを立てなくても、って感じですが、あらかじめ知っていたはずの市長の右往左往ぶりが可笑しいです。



「「百万円」小包で代える 秋田・豊川農協 七月に消えたのに 「手をひけ」と警察に投書も」
(毎日新聞昭和41年11月3日朝刊15面)


「【秋田】秋田県、豊川農協(大沢典男組合長、組合員約千人)に一日午後、現金百万円のはいった小包が送られてきた。同農協は、七月に行なわれた監査で百万円がなくなっていることが発覚、同県五城目署が捜査中だった。また二日朝には同署に「この事件から手をひいてほしい」と走り書きした投書が舞い込んだ。百万円事件にからんで、同農協職員の自殺事件も起きており、同署は事件の当事者か関係者のしわざとみて小包、手紙の筆跡鑑定を急いでいる。
 一日正午ごろ、同組合に茶色のハトロン紙を使った小包一個が届いた。大沢組合長が包を開いたところ、一万円札百枚で現金百万円が出てきた。金は二枚のボール紙にはさんであり、一枚に青のソフトインク書きで「紛失の金をお返しします」と書いてあった。
 大沢組合長の話によると、差出日は十月三十一日、秋田市手形郵便局の消印で、差出人は同市大町六丁目、秋田県経済連となっていた。このため同組合で経済連に問い合わせたが小包を出していないというので、同署に届け出た。
 一方、二日朝、同事件を捜査している五城目署成田誠一署長あてに「死人も出たことだし、農協内部のもめごとを納めるためにも、警察は手をひいてもらいたい・・・」
と便せんにペン書きした封書が舞い込んだ。これは秋田郵便局の消印だけで住所はなく、差出人は"大沢光雄"と書かれてあった。
 同農協は七月十一日から四日間、約二千万円にのぼる粉飾決算の疑いで同県金融団体課が監査したところ百万円なくなっていることが発見された。同署の調べによると、この百万円は昨年九月、同農協職員、丸田正平さん(五三)が県信連秋田支部から払い戻した同組合の公金の一部で、同課の監査の際、県信連の帳簿には百五十万円の支払いと記入されているのに、同農協には五十万円の受入れ伝票しか残っておらず、残り"百万円"の行方がわからず捜査していた。
 同農協では九月七日に会計主任、渡辺清美さん(五四)が、百万円事件の参考人として事情を聞かれたことを苦に、自宅物置で首つり自殺をはかった(未遂)が手紙に「死人」とあるのは渡辺さんをさしているらしい。」


全国紙で記事になってしまった事件で、いくら金が返ってきたって警察が手を引くワケにはいかんでしょうねぇ。果たして金を送ってきたのは真犯人か、それとも事件が騒ぎになるのを納めようとした農協の幹部をしわざか?



今日の殺伐




「ピストルねらって 少年、警官襲う 池袋」
(日本経済新聞昭和41年11月3日朝刊15面)


「二日午後七時半ごろ東京都豊島区南池袋二ノ二一先の雑司ヶ谷公園内をパトロール中の目白署警ら第二係宮田聡巡査(23)ベンチにすわっていた少年にやにわにジャックナイフで切りつけられた。少年は同巡査の右手と左腕にけがをさせ、さらにピストルのつりひもを切ってピストルを奪おうとした。同巡査はひるまず少年と格闘し、通りかかった民間人二人の協力で少年をとり押え、強盗傷害、公務執行妨害現行犯で逮捕した。
 調べによると少年は鹿児島県生まれ住所不定無職I(17)で、ピストルを奪おうとした動機などについては黙秘権を使っている。宮田巡査は近くの病院で手当てをうけたが十日間のけが。
 宮田巡査は同夜七時すぎ戸塚署管内で発生した殺人事件で同僚の山口一好巡査(50)といっしょに緊急配備についていた。公園内を二人でパトロール中ベンチに腰をおろしていた少年をみつけ、いったん職務質問したあと、山口巡査と別れてもう一度現場にもどってきたところを、いきなり襲いかかられたという。」


またしても、凶悪少年犯罪。通りかかった民間人の勇気ある行動に拍手ですな。
| - | 16:55 | comments(1) | trackbacks(1) | pookmark |
記事中の池袋の丸物百貨店ですが、現在は池袋パルコになっています。丸物百貨店は、元々関西の企業だったようですが、現在では近鉄百貨店に合流しているようです。
| 産業ロック製作所長 | 2007/01/02 5:15 PM |










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