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At the Moment

昭和40年代への誘い 〜〜〜 産業ロック製作所謹製
北京で暴力沙汰(紅衛兵に非ず)
 未来的なお話を一つ。

「プラズマ・ロケット ヤンターリ1号打上げ ソ連」
(毎日新聞昭和41年11月5日朝刊3面)


「【RP四日東京】四日のモスクワ放送は、ソ連がこのほど新型のガス・プラズマ・イオン・エンジンを積載した自動研究室「ヤンターリ(こはく)1号」を打ち上げたとつぎのように発表した。
 一、ソ連は大気の上層において新型エンジンの実験を行なった。自動研究室ヤンターリ1号で、これにはガス・プラズマ・イオン・エンジンが積載され、新型エンジンは大気の上層における操縦飛行に広い見通しを開くものである。
 一、ヤンターリ1号から入手されたテレメーター情報は、この独特のエンジンの作動に関する貴重な資料をもたらした。
 【注】プラズマ・エンジンまたは電気エンジンというのは電気をおびさせたガスを電磁力により噴射させ、推進力をつくりだすロケット・エンジンの一種。将来の長時間の惑星間飛行の動力として有望視されている。」

惑星間飛行とは夢が広がりますね。当面の目標は米ソともに有人機の月着陸でしょうけれど。


新聞斜め読み



「紅衛兵、早急に帰郷を 寒さ控え 宿泊施設に悩む 党中央通告」
(毎日新聞昭和41年11月5日朝刊3面)


「【北京四日高田特派員】中共党中央委と国務院は四日、連名で「北京に来ている地方の紅衛兵はすみやかに帰郷せよ」との緊急通告を北京市内に張り出した。
 通告は三日付になっており、同日天安門広場で行なわれた毛沢東党主席の六回目の"接見"---四日付人民日報は国慶節を加算して六回目と報じている---に参加した紅衛兵は早急に帰郷せよ、さもないと北京にはまだ続々地方から紅衛兵がやって来ているうえに、気候は急速に寒くなるので宿泊設備をはじめ北京の受入れ体制は非常な苦境に陥ると訴えている。しかし、三日の「二百万大会」では日没までに天安門まで行進できなかった紅衛兵が百万人前後もいるといわれ「毛主席に会うまでは帰らない」紅衛兵をどのようにさばくかは北京の指導者たちの深刻な悩みとなっている」


毛主席に会えば、どんな難病もたちどころに治りかねない勢いですな。



「紅衛兵より民兵強化 中国共産党 工場・鉱山に指示」
(朝日新聞昭和41年11月5日夕刊6面)


「【北京四日発=共同】北京で四日明らかにされたところによると、中国共産党中央はすでに工場や鉱山などには紅衛兵を作らせず、民兵組織を強化する方針を決定した。これは紅衛兵によって生産活動が阻害されることを防ぎ、文化大革命を増産に役立てる方向に向って集約して行くとの党の態度を示すものである。
 四日、日本人記者団が見学を許された北東第三綿紡工場には党中央の指示に基づき、十一月を"民兵整備月間"とするむね掲示されていた。この掲示は十六歳から三十歳までの男、同じく二十五歳までの女で身体強健なもののうち今回の文化大革命で本人や家族が批判を受けていないものは積極的に民兵に参加するようにと呼びかけている。
 共産主義青年団は、今回の紅衛兵運動で中央幹部が集中的な攻撃を浴びて活動停止状熊にあるといわれてきたが、同工場内の青年団は早くから機能を回復し、毛思想学習の音頭をとっているといわれる。」


記事中には『中国共産党中央はすでに工場や鉱山などには紅衛兵を作らせず、民兵組織を強化する方針を決定した。』とありますが、その根拠は日本人記者団が取材を許された工場のカベに掲示があったというだけ。もちろん、党が取材をわざわざ許可したところからみて、それなりの説得力はあるのでしょうが、本当に紅衛兵が見捨てられたかどうかはまだ予断をゆるしませんね。



「北京で暴力沙汰 紅衛兵運動 日本の留学生分裂 日共支持派つぎつぎ帰国」
(毎日新聞昭和41年11月5日夕刊6面)


「北京に留学中の日本共産党員学生の間で、中共支持派が代々木(党本部)に"反旗"をひるがえし、自主独立路線を守る留学生仲間に暴力を加える事件が続発、身辺に危険を感じた党員留学生六人が三日夜、香港経由で羽田に引き揚げてきた。さらに五日には第二陣が帰国する予定という。
 日共党本部と最近の帰国者の話を総合すると、北京に留学中の日共党員学生の間で分裂が表面化したのは、紅衛兵運動が広がった八月末ごろからで、九月十九日に"分派集会"が開かれた。このため「赤旗」の紺野純一特派員(三七)が規律違反として注意すると、聴濤学君ら留学生四人は、宿舎の北京飯店に押しかけ「修正主義者はだまれ」とののしってなぐり、一週間程度のけがをさせ、とめようとした同席の高野好久同特派員(その後帰国)にも六階のビルから突き落とすぞ、とおどした。
 また十月三日、北京の人民大会堂で陳毅副総理、郭沫若氏、黒田寿男訪中団長らが出席して日中友好協会主催の同協会創立三周年記念パーティーが開かれたとき、中共支持派の党員留学生四人が帰りのバスの中で留学生八人に「お前らは中国に反対しているくせに、なぜきょうの会に出た」と難くせをつけ、つぎつぎにスクラムの中に入れ、乱暴したという。
 日共は同月二十四日、世田谷区民会館で第十回党大会を開き、中共路線を清算したが、これがきっかけで、北京では一段と分裂のミゾが深まり、同二十七日夜にも北京体育学院宿舎内で、伊佐雅正君(二六)=元名古屋の某大学細胞=は「党大会に出された中央委報告は修正主義者の草案だ」と同学院留学生で代々木派の中村泰樹君(二五)をツルシ上げたうえ、空手四段の"ウデ"でなぐり、顔に負傷させた。そのさい「数年たったら必ず日本に帰り、宮本(書記長)岡(常任幹部会員)に仕返しにいくから伝えておけ」といきまいていたという。
 三日夜、帰国したのは中村君ら被害者グループで、いずれも学校内の大字報(壁新聞)でヤリ玉にあげられ、不安な状態になったという。
 北京には、日共中央委員会の代表として、現在砂間一良幹部会員候補が駐在しているが、中共支持派の留学生は解放軍兵士に護衛されている砂間氏の自宅に「さっさと帰れ」といった壁新聞を投げ込むなど紅衛兵ばりのハッスルぶり。党本部もみかねて、すでに留学生十五人(うち女性四人)を重大規律違反として処分している。
 これに対し、最近、中国を訪問、除名者グループにも会って帰国した日中友好協会(反日共系)の某役員は「事件の取上げ方が大げさだ。除名者グループは生一本な連中が多く、日中友好青年交流を日共が妨害したのがきっかけで批判勢力となったようだ」といっている。
 治安当局の話によると、中国に留学中の日共党員は約六十人。北京の体育学院、語言学院、北京大学などに籍を置き、日共党幹部の子弟が多い。一連の事件でも加害者側では聴濤学君(三三)=故・聴濤克巳中央委員の長男=被害者側には田代鉄世さん(田代文久中央委員の娘)など党内のエリートコースを歩む"二世"の顔ぶれがかなり出ている。
 なお、三十九年七月日共がソ連と公然対立したさいはルムンバ大学に留学中の日共党員の間で動揺がおき、一部帰国したが、留学生同士の暴力事件はなかった。

 日共党本部の話  こんど帰国した留学生は党の路線を守り、迫害の中で随分こわい思いをしたようだ。反党分子は思慮分別のたりない若い連中だ。しかし、これはあくまでも党内問題として処理しており、この事件に挑発されて日中間のミゾを深めたくはない。」


内部対立もさることながら、日共内のエリートに二世が多いというところに注目。東大卒じゃないと出世できないので、『日共内は学歴社会』と言われているのは知ってましたが、最近では血統も重要なんですね。



「雑記帳」
(毎日新聞昭和41年11月5日朝刊15面)


「◇四日の金曜日は羽田の"厄日"---。二月の全日空、三月のCPAL(カナダ太平洋航空)事故以来、八ヵ月ぶりにこの"ジンクスの日"がめぐってきたとあって、東京航空保安事務所の係員は朝からなんとなくソワソワ。
 ◇午後五時すぎ、管制塔から「緊急着陸機あり」とせき込んだ調子の声が響いた。シアトル発東京行きのノースウエスト七便のタイヤの一部がシアトル離陸のとき落ち、危険な状態のまま降りてくるという。"スワ"と消防車五台が滑走路わきに出動したが、同機は無事着陸してヤレヤレ。
 ◇「このくらいなら厄払い」とヒヤ汗をぬぐったが、ジェット時代のエンギかつぎとは---いつになったら安心して飛行機に乗れることか。」


2回も事故が重なれば、神経質になる気持ちも分かりますよ。いくらジェット時代とはいえ、不吉な予感は不吉な予感ですから。



今日の殺伐




「百万円落としたのが運のつき 横領の銀行員を逮捕」
(毎日新聞昭和41年11月5日朝刊15面)


「【尾道】四日午後一時半ごろ、広島県三原発尾道駅行き尾道市営バスが尾道市吉和町新浜の車庫にはいり車内清掃中、新聞紙包みの一万円札百枚を発見、驚いて市交通部の落とし物係に届け出た。半時間後に四十才くらいの男が"百万円落とした"と交通部にはいってきたが、旅行カバンも持たず、大金を持って旅行しているようすもないので、尾道署で渡すことにし、同署に同行した。
 同署の遺失物係が話を聞いたがやはり怪しいので刑事が同人の身元を調べた結果、この男は福岡銀行神田支店外務員、F(四四)で十月三十一日朝、住友銀行神田駅前支店から福岡銀行神田支店に支払う現金三百五十万円を受け取って逃走、警視庁から全国に指
名手配中と判明した。さらにFの身体検査をしたところ、服のポケットなどがら現金二百二十万円を発見、業務上横領で逮捕した。

 Fは福岡銀行神田支店に三年前から勤務、まじめで信用されていたという。同支店は小規模で現金保管の設備がないため預かった金を毎夜近くの住友銀行神田駅前支店の普通頂金に預け入れ、翌朝引き出していたが、Fはその仕事を一人で引き受けていた。Fは十月三十一日午前十時すぎ、住友銀行神田駅前支店に金を受け取りに行ったまま行方不明になったが、福岡銀行では誘かいされたか、現金を落として自殺を図ったとしか考えず、同日午後五時すぎ、東京万世橋署に届けていた。しかし同署で捜査した結果、横領したものと断定、三日警視庁を通じ全国に指名手配していた。」



「落とした百万円が運のツキ 横領銀行員つかまる 逃走中広島で ノコノコ取りにきて」
(読売新聞昭和41年11月5日朝刊15面)


「【尾道】東京の銀行から三百五十万円を横領して逃げていた行員が、広島県下で落とした百万円を惜しんで届け出たばかりに、横領までバレて、四日逮捕された。
 同日午後一時四十分ごろ、広島県三原市の国鉄糸崎駅前のバス停に、一万札で百万円はいった新聞紙包みが落ちているのを尾道市営バスの大浦正光運転手(四四)がみつけた。普通の遺失物なら市の交通部で処理するのだが、なにぶんにも大金なので同部花田喜宜庶務係長が大事をとって、尾道署に届けたところ、四時ごろ東京都千代田区、日本化工社員田中春夫と名乗る男が「わたしが落とした」と現れた。
 同署で念のため身元を照会したが該当者がおらず、おまけに不審な点が多いので持ち物を検査すると、上着ポケットから現金二百三十万円が出てきた。さらに追求すると、先月三十一日午前十時三十分ごろ住友銀行神田駅前支店から福岡銀行神田支店の行金三百五十万円を引き出して逃走、警視庁から業務上横領で指名手配されていた福岡銀行神田支店外交係F(四三)とわかり同五時逮捕、五日東京に護送する。
 自供によると三十一日夜、列車で広島へ逃げ、市内や宮島で遊んだあと四日福山へ行くつもりで糸崎駅まで列車、駅前から尾道市営バス、尾道からハイヤーに乗ったが、途中百万円を落としたことに気づいて引き返し届けたという。
 Fは最初「百四十万円を持って出て四十万円を広島市内の得意先に払った残り」と説明したが、名刺や四十万円の領収書がなく、なぜ尾道から福山へハイヤーで行かなければならなかったのかなどに不審を持たれたもので、二十万円は遊興費に使ったといっている。
 Fは三年前から福岡銀行神田支店に労務行員として雇われ、宿直室に妻とこども三人といっしょに住み込み、掃除などをやるかたわら、しばしば近くの住友銀行に百万単位の金をおろしに行っていた。勤務態度はまじめで、三十一日は午前十時ごろ自転車で住友銀行にでかけ、妻子を残したまま姿を消した。このため、福岡銀行や万世橋署も、はじめは金を落として責任を感じ、姿を消したのではないかとみていた。」


同じ事件を扱った記事を二つ。読売の記事では、バス停に百万円の包みが落ちていたことになっていますが、毎日では車庫で清掃中に車内で包みを見つけたことになっています。どちらが正しいんでしょうか?また、読売の記事で気になったのが『日本化工社員田中春夫と名乗る男が「わたしが落とした」と現れた。』の部分。名脇役の田中春男さんと同音で漢字一字違いじゃないですか。9月17日の記事で取り上げた田中前代議士にからむ詐欺事件では、進藤英太郎さんの名前を偽名に使っていましたが、それに続くバイプレーヤーの名前騙り。とっさに名前を偽ろうとすると、俳優、それも主役級でなく脇役の名前が口をついてしまうものなんでしょうか(進藤英太郎さんと田中春男さんが競演している作品となると、『近松物語』とか『めし』とか名作が浮かびますなー)。しかし、妻子を残しての突然の失踪とは、どんな心境の変化があったんでしょう。落語の『千両みかん』のオチでみかんのふさを持って逐電した番頭の心持ちになったのか。



「砂の目つぶしで釣銭奪う 喫茶店に"忍者強盗"」
(毎日新聞昭和41年11月5日朝刊15面)


「四日午後八時四十分ごろ、東京千代田区東神田、喫茶店「ブローバ」でコーヒー一杯を飲んだ若い男の客が入口近くのレジまできて、店員の山本真佐子さん(二○)に一万円札をみせ、ツリ銭を要求した。山本さんがツリ銭九千九百十円を勘定していると、男は不意に上着のポケットから砂をつかみだし、山本さんの顔に投げつけ、九千六百円をひったくって都電通りを浅草橋方面へ逃げた。
 万世橋署で男を捜しているが、三十才前後、一六二センチぐらいで、赤いオープンシャツに黒背広上下を着ていた。同署では、男が四十分間も店内で様子をみ、砂を用意していたことから、計画的な新しい手口だとみている。」


忍者強盗とあるので、もっと大がかりな仕掛けがあるのかと思ったら、砂の目つぶしだけなんですな。それで『忍者』とは、いささか安易な見出し。ともかく、物騒なものが流行りだして危険ですから、これからレジ打ちの方はゴーグル必携です。
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米国、中国を攻撃? 朝日の社説も注目
 先日、議員辞職した田中前代議士に関して、早速詐欺師が暗躍し始めたようです。今日の読売朝刊15面によると、

「東京拘置所に拘置されている田中彰治前代議士(六三)の愛人Tさんから"弁護士の使い"と名のる男が十六日、八百六十万円をだまし取ろうとした事件が起きた。事件はさいわい未遂に終わったが、関係者から田中前代議士の弁護団長高橋英吉弁護士に報告されたところによると、同日午前四時ごろ、東京・世田谷のTさん宅に「進藤栄太郎」と名のる三十歳ぐらい、メガネがけの細面の男が「高橋弁護士の使いのものだが、田中さんの肝硬変と心臓障害が悪化し、保釈されることになったから、保釈金八百六十万円を持って東京拘置所まで来てくれ」といってたずねてきた。
 男は「タクシーを待たせてある」といったが、Tさんは、自家用車があるからといって、自分の車に男と同乗して東京拘置所に向かった。八百六十万円の金は、あとから用意するということで、持たずに出た。男はTさんが金を持っていないこと、自家用車に乗せられたこと、などから目的を果たせないと思ったものか、高橋弁護士の事務所がある銀座の西鉄工ビルに車をつけさせて下車し「先に拘置所にいってくれ」といって消えたという。」

詐欺師の抜け目の無さにも驚きですが、一番気になったのは、詐欺師の名乗った「進藤栄太郎」という名前。進藤栄太郎といえば、東映や大映の悪役でおなじみの俳優さんじゃないですか。個人的には、もしこの詐欺事件を映画化するなら、詐欺師役は進藤栄太郎さんじゃなくて伊藤雄之助さんのほうがハマるような気がしますが。




新聞斜め読み




「広西にロケット攻撃 中国、米機の侵犯を非難」
(読売新聞昭和41年9月17日朝刊1面)


「【BP=東京】十六日の北京放送によると、アメリカのF105型戦闘機二機が九日午前、中国の広西倚族自治区東興各族自治権上空に侵入し、中国の村落と労働中の人民公社社員を機銃掃射した。中国人民空軍は直ちにこれを迎撃し、そのうち一機を損傷させた。」

これは、本格的な米中戦闘の先触れになるんでしょうか。成り行きに注目です。



「民主諸党派顔見せる 紅衛兵大集会 共存続ける意向? 微妙な"定息"の廃止」
(日本経済新聞昭和41年9月17日朝刊2面)


「【北京十六日=鮫島特派員】十五日夕刻北京天安門前広場で開かれた全国紅衛兵大集会には中共の指導部が"すでに確定した序列通り"に姿をみせたが、統治ではこれに民主諸党派の代表が前回八月三十一日の集会に姿をみせなかったものまで含めて顔見せしたことに注目している。」

読売や日経は、一気に共産党独裁まではいかないだろう、と予測していましたが、どうもそちらの方向に向かっているような雰囲気。



「ファシズムの危険 プラウダ 文化大革命を非難」
(毎日新聞昭和41年9月17日朝刊3面)


「【モスクワ十六日平野特派員】ソ連指導部は中共の毛沢東−林彪政権が社会主義の道をはずれつつあるとの疑惑を強めいている。(中略)
 ソ連指導部は八月はじめの十一中全会後、中共新路線が反ソ、反国際共産運動の色彩を強めたことを注目してきたが、その後の発展をみて(1)毛−林彪政権が共産主義の名において共産党員を弾圧する国家主義、全体主義的傾向を帯びてきたこと(2)毛沢東思想を世界に広げるという考えは、国際共産主義運動とは無縁な、危険きわまるファシズムの侵略性がひそんでいることに重大な関心を持たざるをえなかったようだ。」

共産主義もファシズムも紙一重というところはありますが、ソ連としては「毛沢東主義」をマルクス・レーニン主義の上に置かれると我慢ならないんでしょうね。




「金に執着する欧州諸国 "黒人除外"、暗黙の了解 南ア首相暗殺で動揺」
(日本経済新聞昭和41年9月17日朝刊2面)


「八日に起こった南ア共和国フルウールト首相の暗殺事件は欧州一円に金鉱株とダイヤモンド株の下落をよんだ。真相が次第に判明するにつれ、南ア共和国の政治体制そのものに変革がないことがわかると、これらの株価も再び元の水準に回復してきたが、この減少は裏返せば"欧州の恥部"をさらけ出したともいえるようだ。
 つまり表向きはローデシア問題を含めて人種差別に反対を唱えながらも、世界の富の源泉である金鉱は黒人に渡せないという暗黙の了解、もう一つは金(きん)に対する極度の"愛着"である。」

9 月7日の報道で、「ロンドン株式取引所の金とダイヤモンド相場は急落した。」とあったので、何故南アが混乱すると、金とダイヤモンドの価値が下がるのか?と疑問をこのブログで書きましたが、それは私の勘違いで、正確には「金鉱株とダイヤモンド株の下落」だったんですな。南アとコネクションのある金関連・ダイヤモンド関連企業の株が売られたということか。なるほどなるほど。

(→At the Moment 1966年9月7日に関連記事があります)



「中国を暗に非難インドネシア "反乱分子を保護"」
(朝日新聞昭和41年9月17日朝刊3面)


「【ジャカルタ=浅井特派員十六日発】インドネシア政府は十六日、スハルト閣僚幹部会議長の名前で「多くの友好国の中で一つの国がインドネシアにとって遺憾な行為を続けている。九・三○事件の容疑者をかくまったり、好ましくない放送を続けている」という声明を発表した。この声明は、その国の名前を指摘していないが、内容から見て中国をさすことはきわめて明らかであり、インドネシアがはっきりと反中国の態度をさらに一段と強めたことを意味しよう。」

直接名指しするより、「多くの友好国の中で一つの国がインドネシアにとって遺憾な行為を続けている」という言い方のほうが、イヤミっぽくてキツい感じがします。元々、インドネシアは華僑との摩擦は大きいところですから、対中感情はあまり良くないのでしょうね。



「中共にも責任 ベトナム戦争 チトー大統領言明」
(毎日新聞昭和41年9月17日朝刊3面)


「【パリ十六日三好特派員】十六日明らかにされたところによると、ユーゴのチトー大統領は十一日のクープドミュルビル仏外相との会見のさい、ベトナム戦争の全責任は米国にありときめつけたドゴール大統領のプノンペン演説に対して「中共も米国と同じく戦争の責任を負うべきである。北京はあくまで太平洋の勢力均衡をくつがえそうとしており、したがって、戦争の拡大を求めている唯一の国家だといえる」と述べ、また「平和解決に先立つ米軍の撤退」を主張する北ベトナムの外交を「非現実的でバカげている」と批判したといわれる。このためベトナム和平解決をめぐって第三世界の指導権を握ろうとしたドゴール構想は、最初の注目すべき打撃を受けたようだ。」

ドゴールが「米国の責任」を主張して、チトーが「いや、中共の責任もある。そもそも、北ベトナムの要求がバカげている」と言う時代ですか。有為転変世の習いと言いますが、変われば変わるもんですなぁ。東側の足並みの揃わないところが、ベトナム問題の解決をより難しくしているようにも見えます。



「仏の核実験延期」
(毎日新聞昭和41年9月17日朝刊3面)


「【パペーテ(タヒチ島)十六日AFP】十六日発表されたところによると、同日ファンガタウファ環礁で予定されていた仏核爆発実験は数日延期された。地元筋によれば天候不良のため延期されたもので、少なくとも十八日以後になるとみられる。」

続けてフランスネタ。チトーの発言に続いてこの延期。泣きっ面にハチか?



「社説 次代をになう若者たち」
(朝日新聞昭和41年9月17日朝刊2面)


「いま中国で旋風をまきおこしている紅衛兵運動を、日本の若者たちはどう見ているのであろうか。紅衛兵をめぐる論議は百花斉放のようだが、若い人たちの意見は案外きかれない。「紅衛兵なんてバカらしくて・・・」と簡単に割切り、まともに議論する気持にもなれない、というところかもしれない。
 現に、都立高校のある先生から、そういう見方を裏書きする言葉を最近きかされた。歴史の時間に仏蘭西革命の経過とその功罪を説明し、ことのついでに紅衛兵についてふれようとしたら、とたんに生徒たちのあいだに、失笑がひろがった。「受験一辺倒のいまの高校生には、紅衛兵はまじめな関心の対象外のようです」と、その先生はいうのだが、それがはたして健全な反応の仕方かどうか、疑問だろう。
 一方、新聞、雑誌の投書欄には、紅衛兵の愛国のエネルギーを買う投書も散見する。「日本でも、こういうことをやらなくては、どうにもならないところにきているのではないか」という声さえきかれる。紅衛兵旋風が日本におよぼした心理的波紋は、まさに両極端にわかれているが、二十代の若者の一部には、紅衛兵の "暴走"をいちがいに笑いさることはできない、という者もいるようだ。」

とても朝日らしい社説ですねぇ。「いまの高校生には、紅衛兵はまじめな関心の対象外のようです」って先生は言いますが、本当に無関心なら失笑はもらさないんじゃないでしょうか。新聞やニュースを見たうえで「馬鹿なことをやっている」と判断したからこそ失笑したんでしょう。だったら、それは健全な反応の仕方ではないかと。そもそも、紅衛兵は「若者の暴走」なんかでなく、官製デモの極端なものでしょう。毛主席が発動して初めて動き出したんだから。



「社党、社青同にメス 乱闘事件を契機に 「厳格な指導を」 佐々木委員長が指示」
(毎日新聞昭和41年9月17日朝刊2面)


「社民党は"青年親衛隊"である日本社会主義青年同盟(社青同、約一万五千人)に抜本的なメスを入れようとしている。三日の社青同東京地区本部の乱闘大会が直接のきっかけで、佐々木社会党委員長は十六日の中執委で「ケンカ両成敗というあいまいな決着は許されない」として厳格な指揮をするよう指示した。(中略)
 乱闘の原因は社青同内の"解放派"と"協会派"の対立であり、処分によっては社青同の各府県組織にも波及するものとみられ、党内一部で「トロツキスト」といわれている解放派の粛正にまで発展するかもしれない。そうなれば原潜阻止運動などで、先鋭な動きをしてきた社青同の体質改善になるものと党幹部は期待している。(中略)
 日韓反対でもにしても「あばれるぞ」として公安局がとくに警戒したのは共産党系の中央実行委のものでなく、社会党系の全国実行委主催デモ。党幹部もはじめは大見にみていたが社青同の中で党員は約二割。党組織そのものでないから間接指導でなかなか統制できない。
 公安当局によれば「共産党からしめだされたトロツキストが社青同に流れこんだらしい」というが、社会党中央と各府県本部は社青同中央と同地方組織に補助金を出して"育成"している。」

第一野党が「トロツキスト」やら「粛正」なんて言葉を使っているようでは、政権奪取はまだまだ先の話のようです。



「交通事故死も知らずに・・・ 墓前へ通う"チビ" 群馬 幼い主人慕って二ヵ月」
(朝日新聞昭和41年9月17日朝刊15面)


「【高崎】ビッコの子犬が"小さな主人"の死も知らず、約二ヵ月間も朝から晩まで墓前にすわり続けている。ところは群馬県藤岡市立石の崇近寺墓地。犬の名はチビ。飼主の同所農業落合隆さん(四一)宅から毎朝、一キロも離れた寺へ通い続け、一日中少年の墓のそばを離れない。チビが小首をかしげて見守っている墓標の下には交通事故で死んだ小学生が眠っている。」

チビは昨年貰われてきてすぐに交通事故で左足に大ケガを負い、それで今もビッコをひいているとのこと。交通事故で亡くなった小学生の操君は、その時に寝ずの看護をしたそうな。その恩をチビは覚えているんですね。泣かせる話だ。




今日の殺伐




「白昼30分の無警察状態 築地市場 五警官を袋だたき 運搬人の群、乱暴の限り」
(朝日新聞昭和41年9月17日朝刊15面)


「暴力団のトバク行為、都職員の汚職と不祥事件の続発している東京・築地の都中央卸売市場で、十六日白昼、酔っぱらいを連行しようとした警官五人を、鮮魚などの運搬人が袋だたきにする事件が起きた。運搬人たちは酒に酔って乱暴の仕放題。集まった約二百人のヤジ馬も遠巻きにして、騒ぎをみているだけ。都民の台所は約三十分間、完全に無警察地帯と化した。」


「なめられた魚河岸浄化 新組合長も元暴力団 都を口約束だけで放任」
(読売新聞昭和41年9月17日朝刊14面)


「東京・築地の魚市場で、十六日午後、酔っぱらいを同行しようとしたパトカーが魚運搬人に取り囲まれ、暴行されるという騒ぎが起きた。さる六月の暴力団ノミ屋摘発をきっかけに、浄化運動がはじまった市場だが、内情は相変わらず。管理者の都は"善処します"の口約束だけで、何の手も打っていないし、"暴力団組合長"で問題になった魚運搬人の組合、朝日荷扱組合の新組合長には、またまた元暴力団員が就任したことが築地署の調べでわかった。」


マーロン・ブランドの「波止場」を彷彿とさせるというか...。まだまだ闇は深そうです。
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